会長挨拶
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このたび日本風力エネルギー学会の会長を拝命した永尾徹です。エネルギー問題や地球環境問題への対応が世界的な課題となるなか、風力エネルギーに対する社会的期待はますます高まっております。そのような時期に前期に引き続き会長という重責を担うことは、身の引き締まる思いです。
1973年のオイルショックは、石油に大きく依存したエネルギー構造の脆弱性を浮き彫りにしました。これを契機として、風力エネルギーの利用促進と普及を目的に1977年に日本風力エネルギー協会が設立され、その後、日本風力エネルギー学会へと発展いたしました。そして2027年には創設50周年という大きな節目を迎えます。
本学会には、風力エネルギーに関心を持つ研究者、技術者、事業者、行政関係者など、多様な立場の方々が集い、学術研究と技術開発の推進に取り組んできました。この間、会員の皆様を中心として基礎研究から応用研究まで幅広い活動を展開し、その成果は社会へと還元されてきました。我が国の自然環境や地域特性に適した小型から大型までの風力発電技術の開発をはじめ、風力発電事業の導入・普及支援など、多くの成果を積み重ねてきたことは本学会の誇りとするところです。
また、本学会は恒例の風力エネルギーシンポジウムの開催、学会誌および論文集の発行、図書の出版、各種研究会活動、見学会の実施、人材育成事業など、多岐にわたる活動を継続しております。さらに、優れた研究・技術業績に対する表彰や、海外の関係団体との交流を通じて、国内外の知見の共有と発展にも努めております。
現在、エネルギー安全保障の確保と脱炭素社会の実現に向けて、風力エネルギーの重要性はこれまで以上に高まっています。政府による再生可能エネルギー導入拡大政策のもと、陸上風力に加え洋上風力を含む大規模な開発が進展し、風力発電を取り巻く環境は大きく変化しています。
こうした状況のなか、本学会には学術的な研究と成果の共有を通じて、持続可能な風力エネルギー利用の実現に貢献することが求められています。そのため、今期は以下の事項を重点課題として取り組んでまいります。
・社会や産業の変化に的確に対応できる学会運営体制と活動内容の充実
・広報活動の強化と国内外の学会・関係団体との連携促進
・次世代を担う人材の育成と活躍支援
・会員基盤の拡充と学会活動の活性化
また、2027年に迎える創設50周年は、本学会の歩みを振り返るとともに、今後の発展の方向性を展望する重要な機会です。記念事業の実施を通じて、これまで築き上げてきた成果を広く共有し、次の50年に向けた新たな議論と挑戦につなげてまいります。
日本風力エネルギー学会はこれからも、研究者、技術者、事業者、行政など多様な関係者を結ぶ学際的ハブとして、風力エネルギーに関する知識と技術の発展を支え、成果を社会へ還元することによって、我が国の風力エネルギーの持続的な発展に貢献できるよう努めてまいります。
引き続き、関係各位ならびに会員の皆様のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
